ジェトロ(1997年掲載)
設立:1984年
従業員数:9名
事業内容:エネルギー効率の良い住宅のための技術指導及びその製品の輸出
年間総売上:350万カナダドル
日本への輸出量:350万カナダドル
K.Ito & Associates Ltd. が日本に輸出しているものは、他社とは少し趣を異にします。同社が日本へ輸出しているのは、建築資材(ドアや家具、窓)などの輸出業務はもちろんのこと、高気密・高断熱住宅に関する技術指導やノウハウの提供がその主な業務です。
『私たちの概念はカナダの住宅技術の総合体系を広める事にあります。』と話すのは社長の伊藤公久氏。
1984年に伊藤氏は日本の市場におけるカナダの住宅技術の必要性を感じたと言う。『日本の光熱費はカナダの3倍にも上ります。カナダは省エネ住宅、すなわち高断熱で、気密性の高い住宅という点では非常に進んだ国です。』と、伊藤氏。
住宅が設計、施工されても技術の輸出は終わったわけではありません。K.Ito & Associates Ltd. は、建物の施工や適切なメンテナンスのアドバイスも提供します。
K.Ito & Associates Ltd. が、日本での事業拡大のため、ジェトロと関わり始めたのは今から5年前。以来、ジェトロは、輸入住宅展示場への補助金給付という形で、同社とその多くの顧客を財政的にも援助してきた。「あの展示場は非常に有益です。今でもまだ健在で、多くの注目を集めています。」と、伊藤氏。
また、この会社と顧客はBC州貿易省とジェトロが組織した移動見本市のCanada
Comfort Direct に参加した。伊藤氏は『ジェトロの日本文化やビジネスについてのセミナーは大変役立つ。』とも述べている。
この会社は日本の市場で大きな成功を収めています。また、住宅技術の専門家として、伊藤氏自身引っ張りだこで、ジェトロのセミナーにはその基調講演者として招かれたこともある。彼はまた、日本の様々な出版物に記事を載せたり、地元バンクーバーの年間企業家賞にノミネートされたりした。
伊藤氏は、日本でのビジネスを考えるカナダの企業に対して、もっと文化を学ぶようアドバイスをする。『日本では、ビジネスと文化は表裏一体。ビジネス文化を知ることは決して易しいことではありませんが、実際に行ってみることで多くを学ぶことができます。』と、伊藤氏は言う。
『ジェトロは多くの使節団をカナダに派遣します。また、政府機関であるため、カナダの企業にとってジェトロは大きな協力者です。』と、伊藤氏は付け加える。
日本市場でのK.Ito & Associates Ltd.の未来は明るいものです。同社は新たな住宅技術を学び、改良し、それを日本に紹介することでビジネスの一層の拡大を計画している。
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